ED（勃起不全）の症状を改善する薬として有名なバイアグラは、世界中の男性から愛用されています。
バイアグラは男性を対象とした医薬品ですが、「女性が飲んでも大丈夫？」「飲んだらどうなる？」と気になっている女性もいるのではないでしょうか。
女性がバイアグラを服用することは推奨されていませんが、もし服用するのであればバイアグラに関する基本的な知識を身に付けておくことが大切です。
この記事では、バイアグラの概要や効果をはじめ、女性が飲んだ場合のリスクや飲まない方が良い理由、バイアグラを飲んではいけない人の特徴などについて詳しく解説します。
バイアグラの概要
バイアグラは、1998年にアメリカのファイザー社が開発した世界初のED（勃起不全）治療薬です。
その主成分であるシルデナフィルは、PDE5（ホスホジエステラーゼ5）という酵素の働きを抑制し、陰茎内の血流を増加させることで勃起を促進します。
バイアグラは、性的刺激があった際に勃起を助ける効果があり、服用後約1時間で効果が現れ、4時間程度持続します。
日本では1999年に承認され、25mgと50mgの錠剤が処方可能です。
バイアグラは、空腹時に服用することが推奨され、食事や飲酒の影響を受けやすいという特徴があります。
効果の強さと錠剤の形状から「ブルーダイヤモンド」とも呼ばれ、世界中で広く使用されています。
女性の性機能障害に対しては、別途研究や治療法の開発が進められていますが、バイアグラそのものは女性用として承認されていないことに注意が必要です。
シルデナフィルのメカニズム
バイアグラの主成分であるシルデナフィルは、PDE5という酵素の働きを阻害することで効果を発揮します。
通常、性的刺激を受けると陰茎内でcGMP（環状グアノシン一リン酸）という物質が増加し、血管を拡張させて勃起を引き起こします。
しかし、EDを発症してしまうとPDE5がcGMPを必要以上に分解してしまい、勃起が維持できません。
シルデナフィルはこのPDE5の働きを抑えることで、cGMPの濃度を維持し、勃起を促進・維持する効果が期待できます。
女性がバイアグラを服用した場合、同様のメカニズムが女性の性器にも作用する可能性はあるとされていますが、推奨されている行為ではありません。
女性の性機能障害は男性のEDとは異なる要因が関与していることが多く、単にバイアグラを服用するだけでは問題が解決しない可能性が高いです。
バイアグラの主な効果
バイアグラは「勃起する薬」としてのイメージが強いですが、ほかにもさまざまな効果が期待できます。
ここでは、バイアグラの主な効果を紹介します。
勃起力の向上
バイアグラは、主に男性のED治療薬として開発された医薬品です。
その主成分であるシルデナフィルは、陰茎周辺の血管を拡張し、血流を改善することで勃起を促進する効果が期待できます。
バイアグラを服用すると、性的刺激に反応して勃起力が向上し、より硬く持続的な勃起が可能です。
多くの男性ユーザーが、勃起の硬さの改善を実感しており、性行為の満足度向上につながっています。
臨床試験では、バイアグラ服用後に挿入成功率が大幅に向上したことが報告されており、50mgの服用で約66%の成功率が確認されています。
ただし、重要な点として、バイアグラは自動的に勃起を引き起こすわけではありません。
性的刺激や興奮が必要であり、それに応じて効果を発揮します。
女性がバイアグラを服用した場合、陰核や膣周辺の血流が増加する可能性はありますが、男性のような明確な効果は医学的に証明されていません。
勃起持続時間の延長
バイアグラは、主にEDを改善するために使用される医薬品であり、その効果の一つとして勃起持続時間の延長が挙げられます。
バイアグラの主成分であるシルデナフィルは、陰茎周辺の血管を拡張し、血流を改善することで勃起を促進します。
この作用により、性的刺激がある際に勃起が持続しやすくなり、結果として性行為の満足度を向上させることが可能です。
具体的には、バイアグラを服用することで、勃起状態が長持ちし、中折れや早漏といった問題を軽減できます。
多くのユーザーからは、バイアグラを使用したことで「大切な場面で安心して臨めるようになった」との声が寄せられており、心理的な自信の高まりにも寄与するといえるでしょう。
ただし、バイアグラは性的刺激が伴わなければ効果が現れることはないため、その点を理解して使用することが重要です。
正しい用法・用量を守ることで、その効果を最大限に引き出すことができるでしょう。
射精後の回復速度アップ
バイアグラの効果の一つとして、射精後の回復速度が向上することが挙げられます。
通常、射精後には「射精後不応期」いわゆる「賢者タイム」と呼ばれる休息期間があり、この間は性的刺激を受けても勃起が起こりにくいです。
この期間は年齢や体調によって異なり、数分から数時間続くこともあります。
しかし、バイアグラの有効成分であるシルデナフィルには、この不応期を短縮する効果があるとされています。
具体的には、バイアグラを服用することで血流が促進され、性的刺激に対する反応が早くなるため、再び勃起しやすい状態になりやすいです。
ただし、この効果には個人差があり、すべての人が同じような結果を得られるわけではありません。
また、バイアグラは性的興奮を直接引き起こす薬ではなく、あくまで性的刺激を受けた際に作用する補助薬です。
そのため、適切なタイミングで服用し、パートナーとのコミュニケーションを大切にすることが重要です。
女性がバイアグラを飲むとどうなる？
女性がバイアグラを飲むと、男性と同様もしくはそれ以上の副作用が現れるリスクがあります。
ここでは、女性がバイアグラを飲んだ場合に現れる可能性がある副作用を紹介します。
ほてり・紅潮
女性がバイアグラを服用すると、ほてりや紅潮といった症状が現れる可能性があります。
これは、バイアグラの主成分であるシルデナフィルが血管を拡張させる作用を持つためです。
血管が拡張すると、身体の各部位への血流が増加し、特に顔や首、胸などの上半身に熱感や赤みが生じやすくなります。
この現象は、バイアグラの血管拡張作用が女性の身体にも影響を与えることを示しています。
ただし、これらの症状は個人差が大きく、すべての女性に同じように現れるわけではありません。
また、ほてりや紅潮は一時的なものであり、通常は薬の効果が薄れるにつれて自然に収まります。
重要なのは、バイアグラは女性の使用を想定して開発された薬ではないということです。
不適切な使用は健康リスクを伴う可能性があるため、医師の指導なしに服用することは避けるべきです。
頭痛
女性がバイアグラを飲むと、頭痛が発生する可能性があります。
これは、バイアグラを服用することで起こりやすい副作用の一つです。
バイアグラの有効成分であるシルデナフィルには血管拡張作用があり、この作用は全身に及ぶため、頭部の血管も拡張します。
頭部の血管が拡張すると、周辺の神経が刺激を受け、その結果として頭痛が引き起こされることがあります。
バイアグラによる頭痛の発生率は約4％と報告されており、比較的低い頻度ではありますが、無視できない副作用の一つです。
女性がバイアグラを服用した場合、男性よりも副作用が長く持続する可能性があるため、注意が必要です。
通常、この頭痛は軽度であり、時間とともに自然に治まることが多いですが、症状が長引く場合や強い頭痛が生じた場合は、性行為を中止し、休息を取ることが推奨されます。
めまい
女性がバイアグラを飲むと、めまいを経験する可能性があります。
これは、バイアグラの主な作用である血管拡張効果によるものです。
バイアグラは本来、男性のED治療薬として開発されましたが、女性が服用した場合でも同様の血管拡張作用が全身に及びます。
血管が拡張すると、急激に血圧が低下することがあり、これがめまいの主な原因となります。
特に立ち上がったときなどに、ふらつきを感じる可能性が高いです。
このめまいは、バイアグラの効果が持続している間、断続的に現れることがあります。
めまいの症状は個人差がありますが、軽度から中程度のものが多いです。
ただし、めまいが激しい場合や長時間続く場合は、医療機関への受診を検討する必要があります。
また、めまいによって転倒のリスクが高まるため、バイアグラを服用した後は急な動きを避け、ゆっくりと行動することが大切です。
吐き気
女性がバイアグラを飲むと、吐き気を感じる可能性があります。
これは、バイアグラの血管拡張作用によるものです。
バイアグラは本来、男性のED治療薬として開発されましたが、女性が服用した場合でも体内で作用し、副作用を引き起こす可能性があります。
吐き気の症状は、バイアグラを服用してから30〜40分後に現れることが多く、薬の血中濃度が高まるタイミングと同じです。
この副作用は、バイアグラが胃の入口の平滑筋を弛緩させることで引き起こされます。
通常、胃の入口は平滑筋によって閉じられていますが、バイアグラの作用でこの筋肉が緩むことで、胃酸が食道に逆流し、吐き気を催すことがあります。
女性がバイアグラを服用することは医学的に推奨されておらず、安全性が確立されていないため、自己判断での服用は避けるべきです。
腹痛・消化不良
女性がバイアグラを飲むと、腹痛や消化不良といった副作用が現れるケースも少なくありません。
これらの症状は、バイアグラの主成分であるシルデナフィルが血管を拡張させる作用によって引き起こされます。
バイアグラは、消化器系の平滑筋にも作用し、胃腸の働きが弱まることで、消化不良や腹痛が生じる可能性があります。
これらの症状の発生率は比較的低く、0.1〜1%程度とされていますが、個人差があるため注意が必要です。
重要なのは、バイアグラは女性用に承認された薬ではないということです。
女性が使用することで予期せぬ副作用が生じる可能性があり、安全性も確立されていません。
もし性機能に関する悩みがある場合は、必ず医療専門家に相談し、適切な治療法を見つけることが大切です。
女性がバイアグラを飲まない方が良い理由
ここまで解説してきたように、女性がバイアグラを飲むことはおすすめできるものではありません。
ここでは、女性がバイアグラを飲まない方が良い理由についてより詳しく解説します。
安全性が確立されていないから
バイアグラ（シルデナフィル）は男性のED治療のために開発された薬であり、女性への使用については十分な研究や臨床試験が行われていません。
そのため、女性が服用する場合の安全性や効果は確立されていない状況です。
実際、バイアグラの臨床試験において女性は対象外とされてきました。
ファイザー社が過去に女性を対象とした試験を実施しましたが、効果が確認されず、研究は中止されています。
さらに、医薬品の効果や副作用は性別によって異なる場合があります。
例えば、女性は男性よりも薬の代謝速度が遅いため、体内に薬が長く留まりやすく、その結果として予期せぬ影響が出る可能性があります。
日本国内ではバイアグラを女性に処方することは承認されておらず、正規の医療機関でも処方されることはありません。
男性より副作用が強く出るリスクがあるから
女性がバイアグラを飲むと、男性よりも強い副作用が出る可能性があるため、おすすめできません。
女性の身体は男性とは異なる生理学的特徴を持っており、薬物の代謝や吸収のメカニズムが異なる可能性があります。
具体的には、女性の場合、バイアグラの主成分であるシルデナフィルの吸収速度が男性よりも遅いため、作用時間が長くなりやすいです。
また、女性の肝臓は一般的に男性よりも小さいため、薬物の代謝速度が遅くなり、体内に蓄積される濃度が高くなります。
これらの要因により、女性がバイアグラを服用した場合、副作用がより強く、長く持続するリスクがあります。
バイアグラの一般的な副作用には、頭痛、顔のほてり、鼻づまり、視覚異常などがありますが、女性の場合はこれらの症状がより顕著に現れるかもしれません。
医薬品副作用救済制度の対象外になるから
女性がバイアグラを服用することは、医学的に推奨されていません。
その大きな理由の一つが、医薬品副作用被害救済制度の対象外となることです。
この制度は、医薬品を適正に使用したにもかかわらず発生した副作用による健康被害を救済するものです。
しかし、バイアグラは女性の使用を想定して開発された薬ではないため、女性が服用した場合、この制度の適用外となります。
バイアグラの主成分であるシルデナフィルによって、性器周辺の血流が増加し、性的感度が向上する可能性があるものの、同時に頭痛、めまい、顔のほてりなどの副作用のリスクも高まります。
これらの副作用が発生した場合、女性は自己責任で対処しなければならず、医療費や治療費の補償を受けることができません。
女性がバイアグラを服用することは、健康上のリスクを冒すだけでなく、万が一の場合に適切な補償を受けられない可能性があるため、避けるべきです。
バイアグラを飲んではいけない人
バイアグラは男性を対象とした医薬品であり、女性が飲むとさまざまなトラブルにつながる恐れがあります。
特に以下のような特徴がある人は、バイアグラを飲むと重篤な健康被害につながるリスクがあるため、絶対に避けてください。
心血管系に問題がある人
心血管系障害（心筋梗塞・狭心症・重篤な不整脈など）を有する場合、バイアグラの服用は避けるのが賢明です。
これは、性行為中に心拍数・血圧・心筋酸素消費量が上昇するためであり、心臓に持病がある人にとって、バイアグラの服用は危険を伴う可能性があります。
特に注意が必要なのは、狭心症や不整脈で内服治療中の人、肺血栓や肺高血圧で内服治療中の人です。
これらの持病がある人がバイアグラを服用すると、心臓に過度な負担がかかり、最悪の場合、死亡事故を引き起こす恐れがあります。
また、バイアグラの禁忌事項として、「心血管系障害などの理由で、医師から性行為を止められている」場合や「最近6ヵ月以内に脳梗塞・脳出血や心筋梗塞を起こした」場合も挙げられています。
心血管系に問題がある人は、バイアグラの服用前に必ず医師に相談し、安全性を確認することが極めて重要です。
血圧に問題がある人
バイアグラは血圧に影響を与える薬剤であるため、血圧に問題がある人は服用を避けるべきです。
特に、低血圧の人や高血圧の人は注意しなければなりません。
低血圧の場合、バイアグラの血管拡張作用によってさらに血圧が下がり、危険な状態に陥る可能性があります。
具体的には、血圧が90/50mmHg（最高血圧/最低血圧）未満の人はバイアグラを服用すべきではありません。
一方、高血圧の人も注意が必要です。
特に、治療を受けていない高血圧の人や、血圧が十分にコントロールされていない人は、バイアグラの服用は避けるべきです。
具体的には、安静時の収縮期血圧（最高血圧）が170mmHg以上、または拡張期血圧（最低血圧）が100mmHg以上の場合、バイアグラの服用は禁忌とされています。
重度の肝機能障害がある人
重度の肝機能障害がある人は、バイアグラの服用に関して特別な注意が必要です。
肝臓に問題がある場合、バイアグラの血中濃度が上昇し、副作用のリスクが高まる可能性があります。
例えば、アルコール性肝疾患などの肝臓の問題がある場合は、バイアグラを服用する前に必ず医師に相談してください。
肝機能障害がある場合、バイアグラの代謝が遅くなり、副作用のリスクが高まったり、効果が長引いたりする恐れがあります。
肝不全などの重度の肝臓の問題がある場合、バイアグラの使用を避けるか、慎重に使用を検討するのが賢明です。
重度の肝機能障害がある人は、バイアグラの服用を避け、代替治療オプションについて医師と相談するようにしましょう。
網膜色素変性症と診断された人
網膜色素変性症は、網膜に影響を及ぼす遺伝性の眼疾患です。
この病気を持つ人々にとって、バイアグラの服用は特に注意が必要です。
網膜色素変性症を患っている人は、すでに視覚に問題を抱えているため、バイアグラが引き起こす可能性のある視覚への影響は特に懸念されます。
バイアグラは網膜細胞に関連する酵素にも影響を与える可能性があり、高用量では網膜に永続的な損傷を与えるリスクがあります。
網膜色素変性症と診断された人は、すでに網膜に問題を抱えているため、このリスクはさらに高まるといえるでしょう。
網膜色素変性症は、夜盲症から始まり、徐々に視野狭窄や視力低下が進行し、最終的には失明に至る可能性もある深刻な疾患です。
網膜色素変性症と診断された人は、バイアグラの服用を避けましょう。
視覚は日常生活や仕事に不可欠であり、その機能を守ることが最優先されるべきです。
バイアグラを飲んでアレルギー反応が出たことがある人
バイアグラを服用して過去にアレルギー反応（過敏症）を経験したことがある人は、再度バイアグラを服用することは禁忌とされています。
これは、バイアグラに含まれる有効成分シルデナフィルや添加物に対して、身体が過剰な免疫反応を示す可能性があるためです。
アレルギー症状としては、かゆみ、発疹、眼瞼瘙痒感（まぶたのかゆみ）などが報告されています。
これらの症状は、身体の防御機構が薬剤を異物と認識して攻撃することで引き起こされます。
一度アレルギー反応を経験すると、体内に抗体が形成され、再度服用した際にはより強い反応が現れる恐れがあるため、注意が必要です。
特に注意が必要なのは、アナフィラキシー・ショックのリスクです。
これは重度のアレルギー反応で、呼吸困難や血圧低下など、生命に関わる危険な状態を引き起こす可能性があります。
特定の薬を服用している人
バイアグラは、特定の薬を服用している人にとって危険な相互作用を引き起こす可能性があるため、服用は避けるべきです。
特に注意が必要なのは、硝酸剤及び一酸化窒素（NO）供与剤を服用している人です。
これらの薬は主に心臓病の治療に使用され、ニトログリセリン、亜硝酸アミル、硝酸イソソルビド、一硝酸イソソルビド、ニコランジル、二プラジロールなどが含まれます。
バイアグラとこれらの薬を併用すると、血圧を下げる作用が増強され、危険な低血圧を引き起こすリスクがあります。
また、不整脈の治療に使用されるアミオダロン塩酸塩を服用している人もバイアグラを避けるべきです。
アミオダロン塩酸塩とバイアグラの併用は、心臓のリズムを乱す可能性があり、QTc間隔の延長や低血圧のリスクが高まります。
これらの薬を服用している場合、バイアグラの使用前に必ず医師に相談し、安全性を確認することが重要です。
未成年の人
未成年の人は、バイアグラを服用することはできません。
この規定は、バイアグラの安全性と適切な使用を確保するために設けられています。
バイアグラは元々、20歳未満に処方の適応が無く、また安全性も検討されていないため、20歳未満の方に処方できません。
これは、未成年者の身体が成長段階にあり、薬物の影響を受けやすいことが主な理由です。
未成年に対するバイアグラの安全性や効果は保証されておらず、成長過程である未成年が服用するのは避けるべきです。
バイアグラを服用してしまうと予期せぬ影響を受けるリスクがあるため、入手できたとしても絶対に服用しないようにしましょう。
女性がバイアグラを入手する方法
女性がバイアグラを飲むことは推奨されていませんが、入手する方法はあります。
ここでは、女性がバイアグラを入手する方法を紹介します。
処方を受けた男性から譲渡してもらう
女性がバイアグラを入手する方法として、処方を受けた男性から譲渡してもらうという選択肢が考えられますが、これは絶対に避けるべき危険な行為です。
バイアグラは医療用医薬品であり、日本では女性への処方が承認されていません。
そのため、医療機関で女性がバイアグラを処方してもらうことはできません。
処方された医薬品を他人に譲渡することは薬機法によって禁止されており、違反した場合、懲役や罰金などの厳しい罰則が科される可能性があります。
具体的には、3年以下の懲役もしくは300万円以下の罰金、またはその両方が科されるリスクがあるため、注意しなければなりません。
男性から譲渡されたバイアグラを女性が服用することは、法律違反であるだけではなく、予期せぬ副作用や健康被害のリスクが非常に高い行為です。
個人輸入代行サービスを利用する
個人輸入代行サービスは、海外で販売されている医薬品を日本国内に取り寄せる手段として広く利用されています。
バイアグラもその対象となり、女性が入手を検討する場合、個人輸入代行サービスを通じて購入することが可能です。
この方法は、国内で女性に対するバイアグラの処方が承認されていない現状において、選択肢の一つとして注目されています。
個人輸入代行サービスでは、専用のウェブサイトや業者を通じて注文を行います。
これらのサービスは、日本国内では販売されていない製品を合法的に個人使用目的で輸入する仕組みです。
利用の際には、注文から配送までのプロセスが比較的簡単であり、自宅にいながら手続きが完了します。
また、匿名性が高いため、人目を気にせず利用できる点も魅力です。
女性用バイアグラという選択肢
バイアグラは男性を対象に設計された医薬品であるため、女性が服用することは推奨されていません。
バイアグラの効果を得たい場合は、女性用バイアグラという選択肢があります。
ここでは、代表的な女性用バイアグラを紹介します。
ラブグラ（LOVEGRA）
ラブグラ（LOVEGRA）は、女性用バイアグラとして知られる医薬品で、有効成分はシルデナフィルです。
この薬は主に不感症の改善を目的としており、女性の性機能障害に対する効果が期待されています。
ラブグラの作用機序は、女性器周辺の血流を改善することです。
服用することで膣内が潤いやすくなり、性交渉時の快適性が向上する可能性があります。
また、クリトリスや陰唇への血流増加によって、性的刺激に対する感度が高まることも期待されています。
ラブグラは日本では未承認の医薬品であるため、入手する場合は個人輸入代行サービスを利用しましょう。
⇒ラブグラ
アディ（ADDYI）
アディ（ADDYI）は、女性の性的欲求低下障害（HSDD）の治療薬として米国食品医薬品局（FDA）によって承認された薬剤です。
アディは、閉経前の女性における後天的全般性性的欲求障害の改善や性欲増進を目的としています。
この薬は、脳内の神経伝達物質のバランスを調整することで性欲を自然に高める効果が期待できます。
通常、毎晩就寝前に服用する錠剤タイプで、効果を発揮するためには継続的な使用が必要です。
アディの効果については個人差があり、効果が即座に現れるわけではありません。
また、この薬物には副作用や他の薬との相互作用のリスクがあるため、必ず医師の指導のもとで使用する必要があります。
⇒アディ
バイリーシ（Vyleesi）
バイリーシ（Vyleesi）は、2019年にアメリカ食品医薬品局（FDA）によって承認された、閉経前女性の後天的全般性性的欲求障害（HSDD）の治療薬です。
この薬は、性的欲求を改善させることを目的としており、自己注射によって投与することが特徴です。
バイリーシの有効成分はブレメラノチドで、メラノコルチン受容体を活性化させる効果があるとされています。
使用方法としては、性行為の45分前に腹部または太ももに注射します。
ただし、使用頻度には制限があり、1ヶ月に8回以内、24時間以内に1回までです。
この制限は、過剰使用による副作用のリスクを軽減するために設けられています。
⇒バイリーシ
まとめ
バイアグラに興味を持つ女性は少なくありませんが、たとえ入手できたとしても服用するべきではありません。
バイアグラは男性のEDを改善することを目的に開発された医薬品であり、女性が服用することは想定されていません。
服用した場合は、重篤な副作用や健康被害につながる恐れがあるため、避けることをおすすめします。
性機能や性欲の改善をするのであれば、女性を対象に開発された女性用バイアグラの使用を検討しましょう。
⇒女性用バイアグラ
