シアリスとレビトラは併用してもよい?違いを比較しながら一緒に飲むリスクを解説

「最近、シアリスやレビトラの効きが弱くなってきた…」

「ED薬の効果が物足りない…」

このような不安や悩みから、シアリスとレビトラなどのED治療薬を併用すれば効果が高まるのでは?と考える方もいるでしょう。

しかし、シアリスやレビトラ、バイアグラなどのPDE5阻害薬は、基本的に併用がNGとされています。

自己判断での併用は重篤な副作用の原因にもなるので、絶対に避けましょう。

本記事では、シアリスとレビトラの違いやそれぞれの効果・用法、なぜ併用が危険なのかを解説するとともに、「薬の効きが悪い」と感じたときの原因と正しい対処法も紹介します。

ED治療薬を安全に、そして効果的に活用したい方は、ぜひ最後まで参考にしてください。

目次

シアリスとレビトラの併用は絶対にNG

結論からお伝えすると、シアリスとレビトラの併用は絶対に避けるべきです。

シアリスとレビトラは、どちらもED(勃起不全)を改善するための「PDE5阻害薬」という同じ作用機序を持つ薬です。

しかし、併用することで効果が増すことはなく、むしろ副作用や健康リスクが大幅に高まるおそれがあります。

特に注意すべきは、血圧の過度な低下や心臓への負担です。

どちらの薬にも頭痛・ほてり・めまいなどの副作用がありますが、併用するとその頻度や重症度が増す可能性があるので注意しましょう。

「効果が薄くなってきた気がする」「1種類の薬だけでは効果が物足りない」と感じた場合でも、自己判断での併用はせず、必ず医師に相談してください。

シアリスの基礎知識

ここからは、シアリスとレビトラのそれぞれの基本的な知識について解説します。

まずは、シアリスの効果や用法・用量、飲んではいけない人などについて見ていきましょう。

シアリスの効果

シアリス(タダラフィル)は、穏やかで長時間持続する効果が特徴のED治療薬です。

人間の体は性的刺激を受けると、一酸化窒素(NO)が分泌され、血管が拡張します。

そして、血管の拡張作用は通常「PDE5」という酵素によって抑制されますが、シアリスはPDE5の働きをブロックすることで、血管拡張作用を持続させ、勃起をサポートすることが可能です。

シアリスは、服用後およそ1時間で効果があらわれ、服用から約3時間後に効果がピークを迎えます。

その後も24〜36時間ほど作用が持続するため、性行為のタイミングを比較的自由に選べる点がメリットです。

レビトラやバイアグラなどのED薬と比べると効果が長時間継続するので、ゆったりとしたデートや旅行など、計画的な使用に適している薬といえるでしょう。

ただし、シアリスそのものに性欲を増進させる効果はありません。

あくまでも性的刺激を感じた際に勃起をサポートする薬であることを覚えておきましょう。

また、効果には個人差があり、服用のタイミングや体調によっては十分な効果が得られないこともあります。

そのため、服用する際は正しい用法を守ることが大切です。

シアリス

シアリスの用法・用量

シアリスは、性行為の約1時間前〜3時間前に水またはぬるま湯と一緒に服用するようにしてください。

1回20mg(1錠)を上限とし、1日1回までの使用が原則です。

シアリスは効果の持続時間が長く、服用後24〜36時間にわたって作用するため、1回の服用で複数回の性行為にも対応できます。

連続して服用する際は、必ず24時間以上の間隔をあけるようにしてください。

また、シアリスは食事の影響は受けにくいものの、脂っこい食事は吸収を妨げる可能性があるため注意が必要です。

食後すぐの服用も可能ですが、効果を確実に感じたければ、空腹時に飲むようにしましょう。

服用しても効果が感じられない場合、用量を自己判断で増やすのは危険です。

体調や服用タイミングによっても効果に差が出るため、不安な場合は必ず医師に相談しましょう。

シアリスを飲んではいけない人

シアリスはEDの改善に効果的な薬ですが、すべての人が安全に使用できるわけではありません。

とくに以下のような方は、重篤な副作用のリスクがあるため服用を避ける必要があります。

対象者理由
重度の肝障害がある方薬の代謝ができず、成分が体内に蓄積されるおそれあり
重度の腎障害はある方(透析が必要な場合を含む)排出が遅れ、効果や副作用が強く出る可能性がある
不安定狭心症・重度の心疾患がある方血圧変動や心負担が増し、命に関わるリスクがある
網膜色素変性症がある方服用すると視力低下や失明の危険性があるため

そのほか、グレープフルーツジュースとの併用も、薬の作用が強まりすぎる可能性があるため注意が必要です。

服用前には、必ず医師に現在の健康状態や常用薬を相談しましょう。

シアリスと併用してはいけない薬

シアリスには血管を広げる作用があるため、他の薬と併用することで血圧が危険なほど下がるおそれがあります。

とくに、以下の薬とは絶対に併用してはいけません。

対象の薬理由
硝酸剤強い血管拡張作用により、重度の低血圧や失神の危険性あり
NO供与剤血管拡張作用が重なり、急激な血圧低下を起こす可能性あり
リオシグアト(アデムパス)療薬 PDE5阻害薬と作用が重複し、血圧への影響が強く出るおそれあり
一部の抗真菌薬や抗HIV薬シアリスの代謝を阻害し、血中濃度が異常に高まるおそれあり

これらに該当する薬を服用中の場合、シアリスの使用は医師と十分に相談したうえで判断する必要があります。

また、上記の薬以外を服用している場合でも、シアリスとの併用は避けたほうがよいケースもあるので、日ごろから服用している薬がある場合は、必ず医師に相談してください。

なお、薬ではありませんが、グレープフルーツを含む食べ物(ジュースなど)は、シアリスの作用が強くなりすぎるおそれがあるので、併用するのは避けるようにしましょう。

シアリスの副作用

シアリスの副作用には、以下のようなものがあります。

  • 頭痛
  • ほてり
  • 鼻づまり
  • 消化不良
  • 視覚異常 など

いずれも一過性で軽度なケースが多いものの、副作用が長引いている場合や重度の症状が出ている場合は、早めに医師へ相談してください。

レビトラの基礎知識

ここからは、レビトラの効果や用法・用量、飲んではいけない人などについて解説します。

レビトラの効果

レビトラ(バルデナフィル)は、PDE5の働きを抑えることで、陰茎の血流を改善し、自然な勃起をサポートするED治療薬です。

性的刺激が加わったときに血管を拡張し、勃起に必要な血流をスムーズにします。

レビトラの特徴は、即効性の高さと短時間での効果発現です。

服用後およそ15分〜30分で効果があらわれ、1時間後にピークを迎えます。

その後、5時間〜8時間ほど効果が持続するため、急なタイミングでの使用や「その日にすぐに効果を得たい」というケースに向いています。

また、食事の影響を比較的受けにくく、タイミングを計りやすいのも利点です。

シアリスよりも効果の立ち上がりが早く、即効性重視の方に好まれています。

ただし、レビトラそのものにも性欲増進効果はないので注意しましょう。

レビトラ

レビトラの用法・用量

レビトラは、性行為の約30分前〜60分前に、水またはぬるま湯で服用してください。

推奨される1回の用量は10mgまたは20mgで、効果のあらわれ方や体調に応じて医師が調整します。

また、服用は1日1回までで、連続で服用する場合でも24時間以上の間隔をあけなければなりません。

レビトラは食事による影響を受けにくいとされていますが、高脂肪の食事は吸収を妨げる可能性があるため注意しましょう。

効果を最大限に感じるには、なるべく空腹時、もしくは食後2時間以上あけての服用がおすすめです。

レビトラについても、効果が感じられないからといって、自己判断で用量を増やすのは危険です。

副作用リスクもあるため、必ず医師の指導のもとで服用しましょう。

レビトラを飲んではいけない人

レビトラもシアリスと同様に、血管を拡張させて勃起をサポートする効果があるため、以下のような方が服用することはできません。

対象者理由
重度の肝障害がある方薬の代謝ができず、成分が体内に蓄積されるおそれあり
重度の腎障害はある方(透析が必要な場合を含む)排出が遅れ、効果や副作用が強く出る可能性がある
不安定狭心症・重度の心疾患がある方血圧変動や心負担が増し、命に関わるリスクがある
網膜色素変性症がある方服用すると視力低下や失明の危険性があるため

これらの症状がある方がレビトラを服用した場合、血圧変動や血流が体に負担を与え、重度の副作用を発症するおそれがあります。

当てはまる方は事前に医師へ相談し、別のED薬などで対応できないか検討してもらいましょう。

レビトラと併用してはいけない薬

レビトラとの併用ができない薬は、以下のとおりです。

シアリスと同様に、血圧や血管に作用する薬との併用は絶対に避けてください。

対象の薬理由
硝酸剤強い血管拡張作用により、重度の低血圧や失神の危険性あり
NO供与剤血管拡張作用が重なり、急激な血圧低下を起こす可能性あり
リオシグアト(アデムパス)療薬 PDE5阻害薬と作用が重複し、血圧への影響が強く出るおそれあり
一部の抗真菌薬や抗HIV薬シアリスの代謝を阻害し、血中濃度が異常に高まるおそれあり

すでにこれらの薬を併用している場合は、必ず医師に相談して判断を仰ぎましょう。

また、レビトラもシアリスと同様に、グレープフルーツとの相性が悪い薬です。

グレープフルーツを含む食材や飲み物と一緒に飲むと、副作用のリスクが増加するため注意しましょう。

レビトラの副作用

レビトラの副作用には、以下のようなものがあります。

  • 頭痛
  • ほてり
  • 鼻づまり
  • 消化不良
  • 視覚異常 など

シアリスと同様に、レビトラの副作用も一時的なものが多く、しばらくすると自然におさまるケースがほとんどです。

ただし、症状が引かない場合や重い症状が出ている場合は、早めに受診するようにしてください。

シアリスとレビトラの違いを比較

ここまで解説してきたとおり、シアリスとレビトラは非常に似ているED薬です。

そこで、ここではそれぞれの違いをわかりやすく表組で紹介します。

項目シアリスレビトラ
主な有効成分タダラフィルバルデナフィル
飲み方水またはぬるま湯と一緒に服用水またはぬるま湯と一緒に服用
1回の用量20mgまで20mgまで
1日の服用回数1日1回まで1日1回まで
効果が出るまでの時間服用から約1時間後服用から約15分〜30分後
効果のピーク服用から約3時間後服用から約1時間後
効果の持続時間効果発現後から約24時間〜36時間効果発現後から約5時間〜8時間
飲むタイミング性行為の約1時間〜3時間前性行為の約30〜60分前
食事による影響食事の影響は受けにくいが、脂っこい食事は控えるのが望ましい食事の影響は比較的受けにくいが、高脂肪食は避ける
食後の服用食後すぐの服用も可能なるべく空腹時、または食後2時間以上空けての服用が望ましい
主な副作用・頭痛・ほてり・鼻づまり・消化不良・視覚異常 など・頭痛・ほてり・鼻づまり・消化不良・視覚異常 など
服用できない人以下のような疾患がある方・重度の肝障害・重度の腎障害(血液透析が必要な場合を含む)・不安定狭心症 など以下のような疾患がある方・重度の肝障害・重度の腎障害(血液透析が必要な場合を含む)・不安定狭心症 など
併用できない薬・硝酸剤・NO供与剤・リオシグアト(アデムパス)・グレープフルーツ など・硝酸剤・NO供与剤・リオシグアト(アデムパス)・グレープフルーツ など

シアリスとバイアグラは併用しても大丈夫?

シアリスとバイアグラの併用は絶対にNGです。

シアリスとバイアグラは、どちらも「PDE5阻害薬」と呼ばれるED治療薬ですが、併用することで効果が倍増することはありません。

むしろ副作用や健康リスクが大きくなってしまうため注意が必要です。

シアリスとバイアグラを同時に服用すると、過度な血圧低下、頭痛、めまい、動悸、消化不良などの副作用が強く出るおそれがあります。

バイアグラの即効性とシアリスの持続性をあわせて使いたいと考える方もいるかもしれませんが、自己判断による併用は危険です。

もし効果に不満がある場合は、無理に併用せず、医師と相談のうえで薬の変更や用量調整を検討しましょう。

ED薬の効き目が悪くなったと感じたときの対処法

シアリスやレビトラなどのED治療薬を継続的に服用していると、「以前より効きが悪くなった気がする…」と感じることもあるでしょう。

しかし、これらのED薬は、原則として継続的な服用によって効果が薄まることはありません。

そのため、「効果が弱くなった」と感じる場合、多くのケースで薬そのものの効果低下ではなく、服用方法や体調が影響しています。

シアリスやレビトラなどのED薬の効き目が悪いときの原因と対処法は、以下のとおりです。

原因対処法
服用のタイミングが合っていないシアリスは1〜3時間前、レビトラは30〜60分前など、適切なタイミングで服用する
食事の影響脂っこい食事や過度な飲酒を避け、できるだけ空腹時に服用する
用量が足りていない5mgや10mgを服用している場合は、20mgまで用量を増やしてもらう
性的刺激が足りない雰囲気づくりやスキンシップなどを工夫する
精神的ストレスや不安リラックスできる環境を整える、必要ならカウンセリングも視野に入れる
身体的な変化・持病医師の診察を受け、根本原因を探る。場合によっては治療薬の見直しも必要

このほかにも、その日の体調などによって効果が出づらくなっている可能性があります。

パートナーとのスキンシップを楽しむためには、薬を服用する前にしっかり睡眠をとったり、日ごろから健康的な生活習慣を心がけたりと、体調を整えることが大切です。

効果が出にくいと感じても、自己判断で薬を増やしたり、併用したりするのは避けましょう。

上記のポイントを見直しても効果が改善されない場合は、医師と相談しながら適切な方法を探ることが大切です。

まとめ

本記事では、シアリスとレビトラの併用可否について、リスクやそれぞれの違いを踏まえて解説しました。

シアリスとレビトラは、いずれもEDの改善に効果がある治療薬ですが、併用することは絶対に避けるべきです。

両薬とも血管を拡張させる作用があり、同時に服用すると重度の低血圧や心臓への負担など、命に関わる副作用が起こるおそれがあります。

また、バイアグラなどの他のED薬も含めて、PDE5阻害薬同士の併用は原則NGです。

「効果を高めたい」「効きが弱くなってきた気がする」と感じたときでも、自己判断での併用や用量の調整は非常に危険なので避けましょう。

ED薬の効果が感じにくい場合は、食事や服用タイミング、体調やストレスといった要因を見直すことが重要です。

それでも改善しない場合は、薬が合っていない可能性もあるため、無理に併用せず医師に相談して解決策を探りましょう。

安全かつ効果的にED治療を続けるためにも、正しい知識を持ち、自分に合った方法で向き合っていくことが大切です。

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